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ドライカットを理解する為のカットの種類について

大阪 美容室Hair's・Bar・BINでは、ドライカットをメインで行なっています。
と言うか、ドライカットしかしていないような・・・。
では、ドライカットとウェットでするカットの違いを見て行きましょう。

カットには大きく分けて(私が勝手に区別します。)
ブラントカット・レザーカット・ドライカットがあります。

● ブラントカット

ブラントカットって、あの「ヴィダル・サッスーン」が考案したと言われています。
私が美容師になった時、先生がサッスーンカットをされていました。
ウェットの状態で、引き出した毛束の角度に対して垂直にカットします。
小さな(手に隠れる程度)シザー(ハサミ)でチョキチョキとリズミカルに正確なカットをしていきます。
髪の毛1本の切り口は、最小面積で、キュウリに例えると、ぶつ切り状態ですね。
よって、1本1本がその状態だと言うことは、全体を見ても重い。
昔の、ボブ、グラデーションボブ、マッシュルームなど、重たいヘアスタイルに向いているため、
現在ではブラントカットをして、テンションをかけたクシのあとを残しながら整えたブローで仕上げ!
なんて事はありませんね。
何らかのカットと併用している方が多いのではないでしょうか。
ほとんどの美容師さんは、ブラントカットをされています。
髪は濡れている間にカットするもの?って思われているお客様も多いようです。


● レザーカット

レザーカットは、大昔、ブラントカットが上陸してくるまでは、主流でした。
多い、硬い、太い髪の毛の日本人には合っていたのかも知れませんね。
昔は、アップにしていましたので、髪が馴染んで、上げやすく、毛量も簡単に加減できる為
アップスタイルには適していました。
しかし、先ほどのブラントカットで作るボブスタイルや、
グラデーションボブなどのヘアスタイルが主流になり、一旦影を潜めます。
レザーカットの特徴としては、

まず「軽い」という事。
先ほどのブラントカットがキュウリのぶつ切りだったのに比べ、レザーカットは、斜めにスライスした感じです。
1本1本の切り口が軽いという事は、やはり全体を見ても軽いんですね。

次に、感覚でカットできる。
彫刻をする感覚でバランスを見ながら感性でカットできます。

すばやく切れる。
ロングストローク、ショートストロークなど、いろいろ使い分ける事で簡単にヘアスタイルが作れます。
時間も5分もあれば切り上げる事が出来ますね。


このように、利点も多いレザーかっとですので、ヘアスタイルの流行の移り変わりで、
影を潜めていたレザーカットが、またもや持て囃されるようになりました。
重いスタイル、硬いスタイル(いかにもセットしました的な)から、軽いスタイルが流行してきた為です。
軽さを出す為に、レザーカットでザクザク削ぐようになったんですね。

しかし、きちんとルールを守ってカットしていない人が多く、
大まかな感覚だけでカットする美容師さんが多くなりました。
レザーで切るときの注意点として、十分濡らす必要があるんですね。
これを怠ると、枝毛になる、髪が傷むなどの弊害が出てきます。
早く、感覚的な仕事が出来るのは良かったのですが、
言い方を変えると、いい加減、あいまいなカットで、
髪がスカスカ状態になっていったり、
まとめてゴソっと切れていたり、
傷むのでイヤだ!という方も多くなってきました。

ヘアスタイルも、ただ軽いだけではなく、もっと正確さ、
計算された動きが求められるように変化してきました。


● ドライカット(DryCut)

上記のような流れから、生まれてきたのがドライカットです。
ドライカットは、日本人の髪を、白人のような軽く動きのあるスタイルにしようと
あみだされたカットなのです。
カリスマ美容師などと持て囃された時期からですね。
キムタクが美容師の役を演じたドラマも放映されました。
あの時キムタクが行なっていたカットはスライドカットと言って、
スライドさせながらシザーを小刻みに動かしてカットしていく手法です。
私も良く使います。

このドライカットも、カリスマブームに乗り、
ショー的なカットをする方が増え(エフェクトカット、ストロークカットなど)、
見ているととてもカッコ良かったものです。

しかし、カッコ良さに憧れて、お客さんの事などお構いなしに
自分の世界に入ってチョキチョキやったものですから、
お客さんからするとガリガリ引っ張られて、痛いわ、髪は傷むわでたまったものではありませんね。

そんな経験から、ドライカットは痛い!ドライカットは傷む!など、
思い込んでいる方もいらっしゃるようです。無理もありませんね。
確かにショー的な要素もある意味必要ですが、私たちのドライカットは結構地味なものです。
とにかくナチュラルな仕上がりで、計算したカットが出来れば、何でも良いのですが。

ブラントカットは、重い。カットしてきたのがバレる。
不自然で、私はあまり好きではありませんでした。

レザーカットは悪くなかったのですが、
繊細な、正確なカットが出来ない為、ボヤけた感じのスタイルになってしまい、
写真で言うピントのあっていない、使い捨てカメラのような感じです。


レザーカットに比べ、ドライカットはとっても繊細で正確なカットが出来ます。
計算したカットが出来るわけですね。

ただ、それぞれのカットの特徴が分かっていれば、
イメージに合わせて使い分ければよい事で、
このカットじゃないとダメって事はありません。

私も、スタイルチェンジされる場合など、ドライカットで0から切るより、
レザーカットでベース作りをした方が良い場合がありますので、
必要に応じて一部レザーカットを使います。
最終的には、ドライカットでスタイルを作らせて頂きますけどね。
レザーで切ったからといって傷む事はありませんのでご心配いりませんよ。


それでは、ドライカットについて詳しくみていきましょう。

簡単に言うと、乾かしてから切るんです。
でも、それなら従来から仕上にいつもチェックカットしていましたからね。
単純にそういう訳でもありません。

まず、乾かす時にクセ、髪質、毛量、毛流をチェックします。
濡れている段階では、それらは分りづらいものです。

乾かした時に、アレ!こんなに膨らむの?
こんな所にクセが!こんなに浮いてしまうの?
なんて事が多いですよね。

だから、ドライカットは、お客様1人ひとりの
髪質、クセ、毛量、毛流などに合わせて正確にカットできる魅力があるんです。

ウチのドライカットは、無理にテンション(引っ張る事)をかけて
引き出してカットしたりはしません。
キレイに揃えて切る事=お客様が家で簡単にカッコよく手入れ出来る。
とは限りません。
その方に合った手入れの方法もありますし、
普段どの程度の手間をかけるのか?
性格は?
お仕事は?
お子様は?
お客様がどの程度ウェイトを置いているか?・・・など、
その方に合わせてスタイルの提案、作りをさせて頂くのが私たちの仕事だと思っています。
美容室の帰りだけカッコ良くても、一年に数回ですからね。
お家に帰って、次の日自分で手入れした時が大事。
そして2週間後にはどうなっているのか?
1ヶ月後はどうか?など、
ご自宅での仕上がりの為にその方に合わせたカットをしたいと思っています。
少しぐらい伸びてもカッコ良いスタイルがキープできる方がいいですもんね。

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